加害者家族のためのブログ

家族が逮捕されました。

【加害者家族】多様性と性犯罪者

犯罪者擁護をしている・していないかで言えば、前者かもしれません。

 

この記事は私の個人的な気持ちなので、加害者家族全員がこのような思いをしているわけではありません。

 

人は生きていれば大小の間違いを起こします。起こした間違いは消えません。ですが、間違いを認めて、謝って、次どうするかどう償うのかが大事だと思います。

 

朝井リョウさんの「正欲」という本を読みました。

水にしか性的興奮を感じない人達の物語です。

作中では、「社会のバグ」と表現していました。

 

皆少なからずバグを持っていると思いました。

ですが、それを堂々と公表することもないので、確かめようがないだけです。

 

みんな自分のことしか知らないので、社会とは究極的に狭い視野しか持っていない集まりです。

 

本当に繋がりたい相手とは、色々な人がいる場所で堂々と手を挙げて存在を確認しあえる人達ではないです。誰にも見られていない場所で、こっそり落ち合うしかないんです。

もし、自分が小児性愛者だったら街中で「自分はロリコンです!ショタ大好きです!!同じ人いますか!JC・JKと性行為したいです!小さい子と性行為したいです!」なんて言えませんよね。

 

本当の当事者ならば、マイノリティを利用して、多様性などで盛り上がれません。

 

作中で個人的に好きなところは

 

「自分の想像力のなさを自覚していない。狭い視野による公式で、誰かの苦しみを解き明かそうとしないで。」

 

自分が想像できる多様性だけ礼賛して、秩序を整えた気になって、そりゃ気持ちいいよな

「お前らが大好きな多様性って、使えばそれっぽくなる魔法の言葉じゃねえんだよ。」

 

自分にはわからない、想像もできないようなことがこの世界にはいっぱいある。

 

多様性って言いながら一つの方向に俺らを導こうとするなよ。自分は偏った考え方の人とは違って色んな立場の人をバランスよく理解してますみたいな顔してるけど、お前はあくまで 色々理解してます に偏ったたった一人の人間なんだよ。目に見えるゴミ捨てて綺麗な花飾ってわーい時代のアップデートだって喜んでる極端な一人なんだよ」

 

読んでみて、本当の多様性とは何なのかを考えさせられました。

 

どんな人間にだって自由に生きられる権利を!!

※ただしマジでヤバい奴は除く

 

差別はダメです!!

※でも小児性愛者や凶悪犯は隔離されて欲しい、論理的にアウトな言動をした人も社会的に消えるべき

 

みたいな。

 

この正欲は、水にしか性的興奮を感じないのであって、児童買春児童ポルノ禁止法違反は当てはまらないと思いますが、「多様性とはなにか」「差別とはなにか」「犯罪者はどこに当てはまるのか」を加害者家族として考えることができる作品でした。

 

正欲 | 朝井 リョウ |本 | 通販 | Amazon